塗る無機素材 M-2
コテ塗り圧着仕上材「M-2(エムツー)」
「M-2」は、タイル、レンガ・瓦・ガラス・天然石などを細かく粉砕したものと、特殊ハイブリッドケイ素接着樹脂をペースト状にしたもので、左官塗りによって圧着することができる世界初の超耐久性圧着仕上材です。主原料となるこれらの素材は、古くは紀元前から建築材料として使われてきた歴史的な実績があり、耐久性、耐候性、安全性に最も優れた素材でもあります。
性能比較:一長一短あるこれまでの仕上塗材に比べ、様々な性能にも優れた左官材となります。
経年変化がありません
M-2はタイル・レンガ・瓦・ガラス・天然石を主原料としているため、耐候性や耐久性がよく、さらに着色顔料を一切使用していないので、一般の仕上材などのように経年劣化による色の変色は起きません。
安全性
重量物であったタイルを高所に施工する場合、落下の危険性を考慮する必要がありましたが、M-2では2mm厚程度を塗りつけるだけなので安全性に優れます。
様々な可能性
複雑な壁面や曲面にも塗りつけることができます。さらに、現場にて瓦とレンガ、レンガとガラスなど様々な組み合わせによるグラデーション、エイジング加工などができ、今までにない風合い、色調など意匠性に富んだ表現が可能です。
◆汎用塗材との違い
-
汎用塗材の場合...
- 一粒の骨材が小さいため、樹脂に直接紫外線が当たり、樹脂が表面から内部にかけて破壊されていきます。(汎用品は一般アクリル樹脂が使われているため、劣化しやすい)
- 顔料が変色し有機樹脂が劣化することにより、チョーキングなどが発生します。
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「M-2」の場合...
一粒の粒子が大きいので、表面の樹脂が破壊されても表面の粒子で紫外線が反射し、内部は破壊されません。有機と無機のハイブリッド樹脂のため、通常のアクリル樹脂に比べ、紫外線劣化に対してはるかに優れた耐久性があります。
表面の樹脂が壊れても
大きな粒子の粒が紫外線を反射し、
内部の樹脂を保護し続けます。
製品仕様・価格
■使用量目安:
下地 |
X-1専用プライマーの場合:100g/m2×2回 |
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仕上げ塗り |
コテ 500g/m2 ※ガラスは透過しますので2度塗りをおすすめします。 |
施工要領|X-3
下地調整
あらかじめ適切な不陸調整を行ってください。
プライマー処理・ジョイント処理
不陸調整完了後、「X-1専用プライマー」または「トリプルガード」を塗布
X-1専用プライマーの場合
塗布量:200g/m2(100g/m2に分けて2度塗りしてください)
※道具は刷毛、ローラー、スプレー等をご使用ください。
トリプルガードの場合
塗布量:500g/m2を目安に塗布してください。
トリプルガードに含まれる繊維が複雑に絡み合うように、一方向だけでなく、縦横に動かしながら金ゴテで平滑に均してください。
下塗り
「X-1専用プライマー」乾燥(約2時間)後、または「トリプルガード」乾燥(約24時間)後、下地全面にしごき塗り。
○塗布量目安:500g/m2
※下地が完全に塗りつぶされている事を確認してください。
●ジョイント処理
下地パネルの継ぎ目にファイバーネット(100mm幅程度)を貼り付け、プラスチックコテで押さえる。
- ※ファイバーネットのたわみはクラックの原因になります。
- ※トリプルガードをご使用の場合は、ネットの伏せ込みは必要ありません。
◆現場による骨材調合:「骨材 + X-3」


●骨材
推奨骨材:寒水石
寒水石は粒度別で販売されており、色が安定しているため、仕上用骨材に向いています。
※X-3(15kg/缶)に対して、骨材は10kgを混練してください。
●X-3
-
X-3の粒度は荒いので、少々骨材を入れても滑らかに塗ることができます。
-
あまり泡が立たないように攪拌します。 (泡立ちすぎると巣穴の原因になります。)
上塗り
X-3下塗り硬化(約1約時間)後、パターン付けにて仕上げ。
○塗布量目安:1,700g/m2+寒水石1000/m2
プラスチックコテで骨材を入れたX-3を石の転がりを調整しながら塗布していきます。塗りつけにくい場合は加水して調整してください。(重量比5%まで)
上塗り硬化後
上塗り硬化後(約4時間)に、塗り重ねることも可能です。2~3度塗り重ねることで、5ミリ程度の厚さまでパターン付けが可能です。
仕上げ塗り後は、夏場で約3日、冬場で約1週間程度で完全硬化します。
◆骨材による仕上がりの違い
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X-3(15kg) + 寒水石1厘(5kg) + 寒水石3厘(5kg)
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X-3(15kg) + 寒水石1厘(5kg) + 寒水石5厘(5kg)
【禁止事項】
- ◎建築用合板(コンパネ)は、いかなる目地処理を施しても、いずれ板が大きく反る為おすすめ出来ません。
- ◎動きの激しい版間や、誘発目地の部分などには、ファイバーネットで処理をしてもクラックが入る場合があります。
- ◎道具及び容器は、ご使用前に汚れや油分を十分に洗い流し、水気を拭き取ってからお使いください。
- ◎誤って塗り付けてしまった壁面は、直ちに拭き取ってください。硬化後の除去は困難です。
- ◎気温 5 度以下及び降雨・雪の場合は、施工を中止してください。
- ◎作業中および 乾燥中は換気を十分行い、その後も塗膜が完全に乾くまでの間はときどき換気を行ってください。
- ◎10年毎を目安に定期メンテナンスを行うことをお勧めします。
【保管方法】
- ◎直射日光、雨掛かりを避け、室温5~40度で保管してください。
- ◎空気に接触すると硬化するので、残った主材は、空気が入らないように密閉してください。
- ◎分離している場合がありますが品質には問題ありません。攪拌してご使用ください。
- ◎使用期限は3ヶ月です。残った材料の長期保管は出来ません。
- ◎廃棄は各地方自治体の法規、条例に従うか、産業廃棄物業者に依頼してください。
- ◎記載内容は改良の為、予告なしに仕様の一部を変更する場合がございます。
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