タイル施工の「よくある疑問」

弊社・エクシィズでは「社員の知識向上」と「情報共有」を目的とした社内勉強会を、定期的に開催しています。今回は、勉強会にて共有した「お客様からのご質問」についてご紹介いたします。

タイル施工に関する「よくあるご質問」

「総合カタログ」や「Webサイト」上での、各種表記につきましては「製品仕様の表記について」をご覧ください。


Q.せっ器質・陶器質タイルは屋外で使えますか?

せっ器質タイルはご使用いただけますが、陶器質タイルの屋外使用はおすすめしておりません。タイルを屋外で使用する上で、一般的に吸水率・耐凍害性の有無が基準となります。

吸水率が低いタイルは凍害に強い傾向がありますが、吸水率3%以上でも耐凍害性を持つタイルもございます。

弊社カタログ・Webサイトでは「耐凍害試験」に基づいて分類したタイルを掲載しております。寒冷地における屋外使用をご検討中の方は、耐凍害性適性タイルをご参照ください。

タイルの区分と吸水率

  • 2014年6月のJIS改定に際して「成形方法と吸水率による区分」に変更されました。それ以前は、吸水率を基準として、磁器質・せっ器質・陶器質の3つに区分されていました。

  • その名残から、現在もタイルを区分する際、この3つで呼ばれる場合があります。
旧区分
吸水率による区分 吸水率(強制吸水)
I類(磁器質) 1%以下
II類(せっ器質) 5%以下
III類(陶器質) 22%以下
新区分

吸水率
I類
3%以下
II類
10%以下
III類
50%以下
成形方法:押し出し AI AII AIII
成形方法:プレス BI BII BIII

耐凍害性

  • 凍害試験では、冬期や山間部のような、一日のうちで気温の変動が激しい状況を想定し、水分を吸収させたタイルを「凍結と融解を100回以上」繰り返し、タイルの表裏と端部にひび割れ、素地や釉薬の剥がれなどの異常が出ないか確認する試験です。

Q.壁用タイルは床に使えますか?

はい、ご使用いただけます。施釉タイルは、滑りやすい傾向があるため、シチュエーションによっては、ご使用をおすすめしない場合もございます。安全のため、滑り抵抗値をご参照ください。

Q.床使用に適したタイルの厚みは?

施工の際、下地の「不陸調整」がしっかりなされていれば、10mm厚のタイルであっても屋外床使用も可能です。床使用の可否は「曲げ破壊荷重」を基準としております。

曲げ破壊荷重

  • タイルの端から、約5mm内側に支持棒を置き、荷重をかけたときの、タイルの幅1mmに換算した破壊荷重。(各辺が35mm以下のタイルは適用外)

曲げ破壊荷重(N)
使用部位 タイル表面積 曲げ破壊荷重
屋内壁 - 108以上
屋内床・浴室床 - 540以上
屋外壁 モルタル張り用
タイル先付けプレキャスト
コンクリート工法
接着剤貼り
60cm²未満 540以上
60cm²以上 720以上
屋外床 60cm²未満 540以上
60cm²以上 1080以上

※複数面で構成された役物の場合、表面積が最大となる面を適用する

Q.ガラスタイルは床に使えますか?

ガラスタイルは床にご使用いただけません。ガラスはタイルに比べ、衝撃に弱く、割れや欠けの恐れがあるため、ガラスタイルの床使用はおすすめしておりません。

Q.モザイクタイルは床に使えますか?

はい、ご使用いただけます。目地材の種類や目地の施工方法などによって、滑り抵抗値が大きく異なります。サンプルパネルを用いた、想定されるシチュエーションでのC.S.R値をもとに、ご判断ください。

Q.絵タイルは床に使えますか?

弊社オリジナル技術「シルクスクリーン技法」によって、絵付けを施した絵タイルは床使用可能です。

床や屋外で、絵タイルのご使用を検討中の場合は「高温一度焼成」によるシルクスクリーン印刷を施した、絵タイルをおすすめしております。

まとめ

いかがでしたか?今回は、お客様からよくいただくご質問について、ご紹介いたしました。

今後も、弊社は企業を努力を怠らず、社員一人ひとりのタイル知識と応対品質向上に加え、お客様のニーズに合わせたご提案ができるよう努めて参ります。

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