ヨーロッパ出張 ~欧州諸国のタイル文化~
今回は、出張で訪れたヨーロッパの国々で見かけたタイルや建築物、美濃焼展示会の様子をご紹介いたします。欧州諸国への訪問は、日本製タイルのプロモーションや、海外市場の拡大方法を考える良い機会となりました。
日本タイルとヨーロッパタイルの違い
ヨーロッパでは、タイルが外装に使用されることはほとんどなく、一般的に内装用建材と考えられています。現代の日本のような、水廻りのみの使用にとどまらず、広い面積でインテリアの一部として使用されることが多いそうです。
パリ市内では、四箇所の建築事務所にて「Characteristic of Japanese Tiles(日本のタイルの特徴)」のプレゼンテーションを行いました。
ヨーロッパにはメーカーが多く、タイルの歴史や特有の文化が根付いており、競争が激しく、参入の難しい市場です。
それでも、彼らのリアクションには手ごたえを感じました。さらなる市場拡大のため、タイルの「焼き物らしさ」を全面に出した商品開発・プロモーションが必要だと考えています。
旅先で見かけた印象的な建築物
コペンハーゲンとブダペストの市街地を訪れました。歴史ある美しい街並みの中に佇む、印象的な建物をご紹介します。
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コペンハーゲン中央駅(コペンハーゲン)
デンマーク最大級の鉄道駅「コペンハーゲン中央駅」は、レンガ造りのアーチと高い天井が印象的な建築物です。駅構内には、飲食店など店舗が軒を連ね、シャンデリアのようなやさしい灯りに照らされた店先に、急ぐ足も止まることでしょう。
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カクタスタワーズ(コペンハーゲン)
モダンな建築物が立ち並ぶ、コペンハーゲンでひときわ目を引く近代的な建築物「カクタスタワーズ」。コペンハーゲンとニューヨークを拠点とする建築設計事務所「Bjarke Ingels Group」によって設計された、サボテンをイメージしたこの建築物は、二つの高層マンションと三角形のバルコニーで構成されています。
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聖イシュトヴァーン大聖堂(ブダペスト)
カトリック教会のバシリカ。1851年に着工し、54年後の1905年に完成しました。ハンガリー国会議事堂と並んで、ブダペストで最も高い建造物で、高さ96mを誇ります。聖遺物として保管されている「聖なる右手」の持ち主、イシュトヴァーン1世にちなんで名づけられました。
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国会議事堂(ブダペスト)
1902年にドナウ川沿いに建てられ、ハンガリーを象徴するモチーフとして知られています。「世界で最も美しい国会議事堂」とも呼ばれ、ヨーロッパで二番目、世界で三番目に大きな国会議事堂です。
美濃焼展示会
セラミックバレー協議会のチェアマンとして、ヘレンド磁器博物館にて開催された「美濃焼展示会」のオープニングセレモニーに出席いたしました。
岐阜県とヘレンド社が交わした「友好協力の覚書」の締結から2年、コロナウィルス収束に伴い、本イベントが実現されました。
本展示会では常時展示品に加え、故荒川豊蔵氏、加藤土師萌氏など6人の人間国宝の作品をはじめ、窯元や個人作家の作品が、約270点展示され、展示会期間中は、関係者の他、各国から多くの観光客が訪れ「美濃焼の味わい深さ」が人々を魅了しました。
ハンガリーの名窯「ヘレンド社」
ヘレンドは、ハンガリーのヘレンド村に本社・工場を置く、磁器ブランドです。19世紀の創立以来「職人のハンドメイド」により、その伝統と意匠を守り続けています。
創立当初は、ハンガリーの貴族階級や英国王室などに向けて、生産・販売されていましたが、現在は「アポニーグリーン」「ウィーンの薔薇」「インドの華」などが、幅広い層の人々に愛用されています。
まとめ
いかがでしたか?今回は、ヨーロッパ出張の様子をご紹介いたしました。
出張を通して、日本のタイル・焼き物は唯一無二であることを改めて実感しました。弊社は、タイルメーカー・商社として、国内外問わず「タイルの魅力」をお伝えできるよう、努めて参ります。
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