タイルの貿易について
タイルは国内だけでなく、海を渡り、海外へも輸出されています。タイルの世界市場は、現在どのようになっているのでしょうか?
- ※この記事は「News Letter Vol.11」の内容を再編集したものです。
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日本のタイル貿易について
日本から海外に輸出を行う際、船の手配、港までの運送業者の手配、税関へ提出する書類の作成など、多くの手続きを要します。
また貨物運賃や輸送期間が世界情勢によって変化することや、輸入者と輸出者で納得のいく「取引条件」を決める必要があることなど、海外貿易では押さえるべきポイントが多くあります。
日本のタイル輸出先はどんな国?
2020年の日本において、タイルの年間生産量は約348億円です。そのうち、日本から世界各国へのタイル輸出額は31.5億円です。
日本から最も多くタイルを輸出している国はアメリカで、半分ほどの割合を占めています。他には台湾や香港など、主にアジアの国々へ輸出されている中、近年ではオーストラリアとの取引も増えてきています。
日本の最大の輸出国:アメリカ
終戦後、一気に押し寄せたアメリカ文化の影響で、日本の一般家庭でも浴室やトイレに洋風タイルが使われるようになり、東濃地域ではモザイクタイル製造が地域の産業として発展しました。
当時、人件費や製造コストが安かった日本製タイルはアメリカにも盛んに輸出され、1984年には242億円以上の輸出売上を計上しました。しかしその後、1985年のプラザ合意で急激な円高となり、輸出額は急降下。
現在、日本にとってアメリカは最大のタイル輸出国でありながら、アメリカにとって日本のタイルは、わずか0.5%を占めるのみとなりました。
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世界のタイル生産の主要国
タイルの歴史が深いスペイン、歴史と文化に彩られた最先端のデザイン発信地であるイタリア、最新設備や豊富な労働力によって「世界の工場」となった中国は、世界の主要タイル生産国として君臨しています。
アメリカやヨーロッパ、今後の経済発展が期待される東南アジア・アフリカ諸国などに向けて、各々の優位性を活かし、輸出額を伸ばしている状況です。
まとめ
世界のマーケットの中では小さく見える日本ですが、まだまだ日本にも、可能性は十分にあると考えています。
弊社は、2006年から他社に先駆けて海外展開を積極的に進め、2021年現在、国内トップクラスの輸出額となっています。また、海外の展示会にも精力的に出展し、海外のお客様との交流を深める中で、日本製のタイルへの関心の高さも、肌で感じてきました。
近年では、岐阜県・多治見の伝統と職人技を生かしたオーダータイルブランド「TAJIMI CUSTOM TILES」や、美濃のつくり手と世界を繋ぎ「土」という資源にフォーカスしたインテリアプロダクトブランド「MINO SOIL」など、新たな活動も展開しています。
新型コロナウイルスの影響など、目まぐるしく状況が変化する世界経済ですが、エクシィズはこれからも、世界への挑戦を続けていきたいと思っています。
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