【ミラノサローネ特集】Tajimi Custom Tiles グローバルローンチ 2022

2022年6月7日(火)~12日(日)、イタリア・ミラノで開催された世界一のデザインの祭典「ミラノサローネ2022 (Salone del Mobile.Milano 2022) / ミラノデザインウィーク」に、弊社のオーダータイルブランド・Tajimi Custom Tilesが出展いたしました。

Tajimi Custom Tilesでは、この一大イベントに合わせて、現代フランスを代表するデザイナー・Ronan & Erwan Bouroullecを新たに迎えたインスタレーションを企画。当日は多くの方から反響をいただき、DeZeen誌の「見逃してはいけない12のエクシビション」にも選ばれました。

今回は2回に分けて、世界中の最先端のデザイン・アートが集う、この「世界一エキサイティングな一週間」を特集。第1回目は、Tajimi Custom Tilesのエクシビションの様子をご紹介いたします。

ミラノサローネ / ミラノデザインウィークとは?

ミラノサローネ(Salone del Mobile.Milano)は、毎年、イタリア・ミラノの会場「Rho Fiera Milano (ロー・フィエラ・ミラノ)」で開催される、世界最大規模の国際家具見本市です。

元々はインテリア家具・小物の見本市として始まりましたが、若手デザイナーによる自主展示会場「Salone Satellite (サローネ・サテリテ)」が設けられるようになり、新進気鋭のデザイナーたちの登竜門的存在となっていきました。

また、期間中に訪れるデザイン関係者を目当てに、「Fuori Salone (フォーリ・サローネ)」と呼ばれる、様々なデザインイベント/エクシビションがミラノ各地で開かれるようになり、世界中のデザイン関係者が集まる一大イベントへと成長しました。フォーリ・サローネは、有名なグローバル・ブランドたちのアピールの場ともなっており、最先端の技術や実験的な試みで賑わいます。

そして、ミラノサローネと、会期中に開かれるこれらのイベントを総称して「Milano Design Week(ミラノデザインウィーク)」と呼ばるようになりました。ミラノデザインウィークは、全体で100万人規模の人々が訪れるようになり、「世界一のデザインの祭典」として、世界中から注目を集め続けています。

Tajimi Custom Tiles グローバルローンチ

Tajimi Custom Tile (TCT)では、世界展開を見据え、ミラノサローネをひとつの目標として活動してきました。しかし、コロナウイルスの世界的流行などもあり、なかなか実現には至らず、今回、満を持しての出展となりました。

2020年の東京・MAHALでのブランドデビューの際にも話題になった、Max Lamb (マックス・ラム)、Kwangho Lee (イ・カンホ)のインスタレーションに加え、新たにRonan & Erwan Bouroullec (ロナン&エルワン・ブルレック)を迎えて、今回のミラノデザインウィークにて、グローバルローンチを果たしました。

Ronan & Erwan Bouroullec (ロナン&エルワン・ブルレック)

フランスのデザイナー、ロナンとエルワン・ブルレックの兄弟は、ブルターニュのカンペールで、それぞれ1971年と1976年に生まれ、1999年より協働している。インダストリアル・デザインから工芸作品まで、大量生産品から研究活動、そしてオブジェから公共空間まで、彼らの創造活動は様々な表現領域をカバーしながら、少しずつ我々の生活に浸透してきた。

彼らのキャリアは国際的な企業や、ヨーロッパから日本に至る、あらゆる地域で代々受け継がれてきた技術を持つ職人たちとのコラボレーションによっても特徴づけられる。様々な研究活動により、世界の名立たる博物館との協働も実現している。

3人のアーティストによるインスタレーション

Tajimi Custom Tilesの展示では、オーダータイルによる表現の可能性を感じていただくために、インスタレーションという形式を取っています。アーティストの独創的な発想を通して、多治見のタイル産業が育んできた表現力や技術力が、建築家・デザイナーのクリエイティビティを実現する力を持っていることを示しています。

  • 3人のアーティストによるインスタレーション。

  • イ・カンホ「TIDE」

  • マックス・ラム「WORKING TILE」

  • ブルレック兄弟「SOSEI」


新作、SOSEIシリーズ

今回の新作である、ブルレック兄弟による「SOSEIシリーズ」は、押出成形を用いた花瓶のようなオブジェ群です。円筒形の本体と、様々な色と形のエレメントの構成で、「組成 (SOSEI)」を表現。日本らしい、調和のとれた深い釉薬の色味は、日本の陶磁器の美しさへの賛辞です。

  • 深みのある釉薬の自然な風合いは、日本のタイルの特徴のひとつ。

  • シンプルな色と形の組み合わせが、観る者を魅了します。


Ronan Bouroullec氏が会場を訪問!

会期中はRonan Bouroullec氏が、多忙な中、4日間に渡って会場を訪問。彼の作品に注目する、多くのデザイナーやメディア関係者に、自身の作品をご紹介いただきました。

彼は、多治見タイルの釉薬表現を高く評価し、特に窯変釉、直火による自然な色ムラや、有機物による予測不能な色の変化を「私はこれまで多くの釉薬を見てきたが、こんな独創的な色ムラは初めて見たよ!」と、興奮気味に語ってくださいました。

  • TCTのクリエイティブ・ディレクターを務めるDavid Graettli氏(写真左)と、Ronan Bouroullec氏(写真右)。

クリエイティブな空間を演出してくれたASSAB ONE

Tajimi Custom Tiles(129番)のエクシビション会場には、印刷工場を改修したという、ミラノでも有名なデザインギャラリー「ASSAB ONE」をお借りしました。中心部から離れ、Rho Fiera(113番)からも電車で約50分という立地でしたが、多くの方にご来場いただきました。ご足労をお掛けしましたが、「落ち着いた雰囲気でリラックスできて、とても良い場所だね!」と、来場者の方たちから好評でした。

  • TCTの出展会場「ASSAB ONE」

  • 明るくリラックスできる雰囲気。クリエイティビティが刺激され、会話が弾みます。

  • 中心部から離れた立地にも拘らず、沢山の方にご来場いただきました。

  • 会場は「Karimoku New Standard (KNS) × GIROFLEX」さんとシェア。美しく洗練されたチェアが印象的です。

展示を終えて

これまで長い間目標としてきた、ミラノサローネを無事終えることができ、Instagramや来場者の反響の大きさから、自信と確かな手応えを得ることができました。世界の一流のデザインが集まるミラノの地で、温かく受け入れてもらえたことは、得難い経験でした。

今回のイベントは、多くの方の力をお借りすることで、成功させることができました。3人の偉大なアーティストとの仕事を通して、デザイナーの感性や思考を、身近で勉強させていただけたことは、今後の弊社の成長の大きな糧となるでしょう。そして、アーティストの斬新な発想を支えるため、多くの困難に果敢に取り組んでいただいた、多治見のタイルメーカー各社のご協力無しでは、今回のプロジェクトは成し得ませんでした。

世界では年間160億平米のタイルが生産されています。日本のタイルの輸出は、平成元年の1億平米をピークに、現在は年間1,319万平米と右肩下がりです。世界に存在感を示せているとは言い難い「ジャパニーズタイル」ですが、まだまだチャンスはあります! 日本の「やきもの」の文化により培われた、自然で豊かな風合いは、世界に求められる可能性を秘めている。今回のミラノサローネを通して、それを再確認することができました。

今回のミラノサローネでの経験を活かし、世界のマーケットの需要を深く分析し、世界に受け入れられる製品を発信すべく、今後も邁進したいと思います。

次回は、ミラノサローネ特集の第2回目。ミラノサローネで見た、世界のタイルマーケットの最前線と、デザイントレンドについてご紹介いたします (7月下旬ごろ予定)。

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