設備紹介:切削加工機
エクシィズでは、お客様の多種多様な特注タイルのご要望にお応えするため、社内に様々な設備を準備しています。今回は、個性溢れる立体形状のオーダータイルを実現するための秘密兵器「切削加工機」をご紹介いたします。
切削加工機とは?
切削加工機は、刃の付いた工具を回転させ、素材を削ることで成形し、立体物を製作する機械です。「エンドミル」と呼ばれる刃の種類や、加工方法を使い分けることで、多種多様な立体物を製作することができます。
立体物の製作といえば、最近では3Dプリンタが人気ですが、切削加工機は、精度が非常に高く、切削面も滑らか。加工時間も比較的短時間なため、弊社の立体物製作では、とても重宝しています。
弊社では主に、立体形状の特注タイルのご依頼があった際、3Dモックアップを製作する用途で使用していますが、切削加工機の導入以来、立体形状タイルの特注案件が好評で、様々なお客様からお引き合いをいただいています。
そんな切削加工機を使った製作のようすを、実際の3Dサンプル製作の流れで見てみましょう。
切削加工の流れ
切削加工で立体サンプルを製作するおおまかな流れは、以下のようになります。
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1. 3Dモデリング
専用のソフトで、立体形状のデータを作成します。
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2. CAMデータ作成
作成した3Dモデルを、切削加工機で加工するための、設定や手順をまとめた出力用データ「CAM(キャム)データ」を作成します。
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3. 切削加工
切削加工機で素材を削り出し、立体物を出力します。
3Dモデリング~出力用データ作成
弊社では、3Dモデルの作成と、切削加工用の出力データ(CAMデータ)の作成には、Autodesk社「Fusion 360」を使用しています。モデリングデータは、お客様のご要望を元に、弊社にて作成することも可能ですし、もちろん、お客様の方で、STL形式などの3Dファイルをご用意いただいても問題ありません。
下の写真は、三角形と曲面を組み合わせた、立体形状タイルの3Dモックアップの製作例です。
様々な素材を加工可能で、曲面の仕上がりも滑らか
完成した3Dモックアップを見てみましょう。今回のサンプルは、曲面が複雑に重なり、高い精度が求められましたが、0.001mm単位で動作可能な切削加工機「MM650neo」なら、細部までしっかりと再現できました。
以前ご紹介した「積層型3Dプリンタ」では、緩やかな曲面の表現に課題がありましたが、切削加工では曲面も滑らかに仕上げられています。
実際の案件などでは、この3Dモックアップを原型にして石膏を流し込み、その石膏型をタイルサンプルの成形に使用します。切削加工機を導入し、3Dモックアップの精度が向上することで、より繊細で複雑な形状の特注タイルが製作可能になりました。
また、弊社所有の切削加工機は、石膏の切削にも対応しているので、石膏を直接加工し、石膏型を作ることもできます。簡単なものなら、社内で3Dモデルを作成し、切削加工機で直接石膏型まで製作できるため、低コスト&スピーディーに、タイルサンプルをご提供できるようになりました。
まとめ
いかがでしたか? 切削加工機を使えば、思い描いた形を、これまで以上に精細かつ繊細に再現することが可能です。使い方次第では、今まで見たこともない、新しいタイルのデザインが生まれるかも知れませんね!
切削加工機を使った特注タイルのサンプルをご希望の方は、是非、エクシィズまでお気軽にご相談ください。
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