社内に「絵タイル」生産ラインを新設!
社内に「絵タイル」の生産ラインを新設。社内一貫の量産体制を実現いたしました。昨年・2020年春頃~の構想・準備期間を経て、昨年秋から本格稼働しております。
弊社では、勿論、これまでも多くの絵タイル製作を手掛けてきましたが、手作業による製作には色々と限界もありました。増産体制を整えることは、オーダータイルを強みとする弊社の課題であり、念願でした。
「デザイン~量産」まで、一貫して行える体制づくり
今回、弊社が目指したのは、絵タイルの「デザイン」→「サンプル製作」→「量産」まで、一貫して賄える体制づくりです。
大型案件で使用するオリジナル柄のピクチャータイルや、新規シリーズ商品の企画・開発案件など、クリエイティビティを発揮させたい場面では、ワンストップで対応できる体制は魅力的です。
アイデアを素早く形にできる環境は、デザイナーや設計士のお客様には、大きなアドバンテージとなります。また、弊社の今後の商品開発も、可能性が広がるでしょう。
「シルクスクリーン製法」による絵タイル製作
シルクスクリーン製法の工程は、大まかに以下のようになります。
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製版
紗張 → 感光剤の塗布 → 暗室にて露光
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スクリーン印刷
タイル生素地へ撥水インクを印刷。
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施釉
タイル生地に印刷された撥水インク面が釉薬を弾き、立体的な施釉面ができる。
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焼成
1250℃の高温焼成で焼き固める。
シルクスクリーン製法の醍醐味といえば、立体感のある施釉面。陰影の際立った壁面の表情は、高級感のある空間演出に適しています。しかし、程良く厚盛りされた施釉面を作るのは、手間の掛かる工程で、これをラインで再現するのが至難の業なのです。
シルクスクリーン印刷機の導入
今回の製造ライン新設のため、シルクスクリーン印刷機を4台導入。タイル・セラミックへの印刷に特化させるため、様々な微調整を施したマシーンです。
シルクスクリーン製法の絵タイルの量産化には、様々な壁がありましたが、2年間の試行錯誤を経て、社内の独自ノウハウを詰め込んだ「印刷・施釉ライン」を完成させました。これにより、以前の手作業による製造に比べ、生産性が3倍以上になりました!
また、今回のライン新設に伴い、絵タイル製作の部署を設けて、専属スタッフも配置しました。作業に集中できる環境を整備することで、これまで以上の品質・対応を目指していきます。
施釉コンベアは、社員自ら考案・製作
シルクスクリーン製法以外にも、様々な絵タイルやオーダータイルに対応できるよう、考えられています。
施釉コンベアは、弊社のベテラン社員が製造工程を細かく吟味した上で、機械の設計・製作、動作の微調整まで手掛けるこだわりの逸品です。細かなニュアンスまで再現できるように工夫を凝らしました。
感光用の暗室も、自分たちで作りました。まだまだ、至る所に改善の余地も見られますが、今後も継続的に設備を増強していこうと考えています。
まとめ
某海外メーカー様からの大型案件も、いよいよ大詰め。難しいご要望にお応えできることは、やはり弊社にとって大きな喜びです!
お客様としても、納期や予算に限りはあるけれども、だからと言って妥協はしたくない。勿論、それは建材としての強度と精密さを兼ね備えていなければなりません。
そんなお客様の願いを叶えられるように、今後も試行錯誤を繰り返していきます。
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