製品紹介:陶波
今回は、エクシィズの総合カタログ「Scape Design Vol.6」から、有機的な立体形状と、貫入釉が美しい和タイル「陶波(とうは)」をご紹介いたします。
「貫入(かんにゅう)」とは?
「貫入」は、陶磁器などに用いられる技法のひとつで、焼成後の素地と釉薬の収縮率の違いによって起こる現象です。
タイルを窯に入れて、焼くと膨張し、その後、冷ますと収縮を起こします。この時、タイル素地の収縮よりも、釉薬の収縮の方が大きいと、釉薬の表面に亀裂が入ります。このヒビ割れの模様のことを「貫入(かんにゅう)」と言い、貫入を意図的に起こすために作られた釉薬を「貫入釉(かんにゅうゆう)」と呼んでいます。
貫入釉を施釉したタイルを窯から出して、外気で冷ます際、パキパキとガラスが割れるような小さな音が鳴り、貫入が生じていくようすは、とても幻想的な光景です。
繊細な貫入模様と、淡い色合いが美しいタイル
「陶波(とうは)」は、この貫入による繊細で美しい模様を最大限に愉しめるタイルです。淡いシンプルなカラーバリエーション、釉薬の自然な色ムラ感、陰影を引き立てる有機的な立体形状が、ガラス質の表面に現れる貫入釉の表情を際立たせます。
主なサイズバリエーションは「60×120mm(フラット / 凸 / 凹)」「30×120mm(凸 / 凹)」の5種類。全5カラーのラインナップです。その他にも、モールディングやアクセントタイル、役物形状も注文可能で、様々なタイリングをお楽しみいただけます。
施工事例:陶波
陶波の採用事例として印象的だったのは、小学校の階段踊り場の壁面に施工された、特注色の陶波。打ちっぱなしのコンクリートの無機質な雰囲気と、天然木の温もりのコントラストを活かした空間に、3階までそびえ立つタイル壁面は、非常に洗練されており、有機性と無機性の絶妙なバランス感覚は、商業施設などの空間デザインにも参考にしたい事例です。
まとめ
いかがでしたか? 繊細で陶芸作品のような貫入釉が美しいタイル「陶波」は、洗練されたモダンデザインに、和のエッセンスを取り込みたい時などに、重宝するタイルです。
エクシィズでは、空間デザインに際立つアクセントを加えるための装飾タイルも、数多く取り揃えています。ご興味をお持ちの方は、是非、お気軽にご相談ください。
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