ドバイ出張 ~イスラム文化とジャパニーズタイル~
6/4~6/6の期間中、ドバイで開催された、中東最大級のインテリアデザイン展「INDEX2024」に出展。全国タイル工業組合岐阜県支部の代表として、地元タイルメーカーとともに、ジャパニーズタイルの魅力を伝えて参りました。今回は、INDEX2024とドバイ出張の様子を紹介いたします。
INDEX 2024
全国タイル組合として6/4~6/6、ドバイで開催された中東最大級のインテリアデザイン展「INDEX 2024」に出展しました。今回の目的は「ジャパニーズタイル」に対する海外の反応を探ること。
コンパクトな展示会ではありましたが、タイル組合のブースには、多くのインテリアデザイナーや設計士が来場され、ジャパニーズタイルの製造方法と、独特の色ムラの魅力(特に、インクジェットプリンターとは異なる「窯変釉」による自然な色ムラ)を知っていただけました。
エクシィズからは、ダグ・マイヤーによる「SHIRO TILE」コレクションと、先日ローンチした、TAJIMI CUSCOM TILESによる「セミカスタムオーダーシステム」のサンプルを展示。弊社の海外向け事業を通して、中東の方々のタイルに対する高い関心を感じることができました。
その一方で「ドバイに販売店や取扱店はあるのか」「リードタイムはどのくらいなのか」といった質問も多く寄せられました。
INDEX2024への出展を通して、日本のタイルがドバイ市場において一定の需要があることを確認できました。ドバイ市場を含め、さらなる海外進出のために、以下の取り組みが必要と考えています。
- 国産タイルの特徴を可視化:デザイン性・機能性・環境への配慮など、国産タイルの特徴を分かりやすく伝える展示や資料を用意する。
- ニーズに合わせた製品開発:海外の気候や文化に合わせた、機能性やデザイン性の高いタイルを開発する。
- 現地パートナーとの連携:物流ネットワーク、現地文化に精通したエージェントと連携し、販売やマーケティングを展開する。
今回の展示会を通し、現地の方々と会話をする中で「ジャパニーズタイル」は、彼らにとって「高価な建材」であり、その魅力が十分に認知されていないように感じました。
市場を拡大するために、継続的にドバイを訪れ、ニーズ把握と、ジャパニーズタイルの持つ「価格以上の価値」と「唯一無二の魅力」を知ってもらう必要があります。
イスラム文化とジャパニーズタイル
砂漠地帯にたたずむ都市「ドバイ」は、世界一の高層ビル「ブルジュ・ハリファ」をはじめ、豪華なホテル、ショッピングモールが軒を連ねる街並みは、まさに現代のオアシスと言えます。その華やかな建築様式には、独特な文化が根付いています。
「ドバイの建築」は、アラベスク模様・幾何学模様などのイスラム建築の影響を受けながらも、現代的な要素を取り入れたものが主流となっており、大理石やガラス、金属などの素材を多用した、きらびやかでゴージャスな外観が特徴的な建築物は「イスラム教に基づく文化」と、経済発展に伴う「富裕層の増加」などが大きく影響しています。
日本の持つ「侘び寂び文化」に基づいたジャパニーズタイルを、きらびやかなドバイの商業施設の建材として、受け入れてもらうことは難しいかもしれませんが、バスルームなどの「住宅内装」には商機があると感じています。
国産タイルの歴史や、日本文化を知っていただいたうえで、ドバイの建築様式に合ったデザインを提案する必要があります。私たちが、ドバイ市場で受け入れられるためには、ドバイの文化に合わせた「タイルの魅力」を伝えることが重要となります。
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