タイル製作レポート:ゴッホ「糸杉と星の見える道」

今回、私たちは「建築建材展2020」に向けてゴッホの名画「糸杉と星の見える道」をモザイクアートで再現しました。名画を耐候性に優れたタイルアートに変貌させる製作現場をお見せします。ゴッホの特徴的な表現技法を忠実にモザイクアートにするため、弊社の職人が腕をふるいました。

質感の決め手:タイル選び

まずは作品の質感を決めることになる、タイル選びに頭を悩ませます。熟考の結果、空は光沢感・透明感を出すために「ガラスモザイク」・木や人は、立体感を出すために油絵のような質感のガラスタイル「オルソーニ」・手前の道は、磁器タイル「アートチップモザイク」の、3種類のタイルを使用することに決定。

ゴッホと「糸杉と星の見える道」

皆さんご存じ、オランダの画家フィンセント・ファン・ゴッホは大胆な色彩とタッチで世界的に人気がありますよね。ゴッホはその波乱万丈な人生でも知られており、36歳ごろから精神が不安定になったため、療養院に入退院を繰り返しました。

フランスのサン=レミ=ド=プロヴァンスにある療養院で入院していた頃に「糸杉と星の見える道」を描いたと言われています。ゴッホは弟のテオに宛てた手紙の中で「いつも糸杉に心惹かれている」と書いており、糸杉をよくモチーフとして描いていました。大きくうねり、揺れているような糸杉に思わず見入ってしまいますね。

「糸杉と星の見える道(夜のプロヴァンスのいなかみち)」

ゴッホのタッチを再現:タイルカットと配置

ゴッホの流れるように大胆な筆致を表現するために、タイルを1つずつハンドカットしていきます。磁器タイルはタイルニッパー、ガラスタイルはガラスカッターで切断していきます。

ガラスは比較的パキッと気持ちよく割れてくれるのですが、磁器タイルを割るのには力が必要で、思うような形に切れないことも多々あります。今回の作品はすべてのタイルをカットする必要があるため、タイル割りに一苦労。


一度配置した人物の色合いと、馬車の立体感が納得いかず、取り除いてタイルを選び直しています。納得がいくまで何度も何度もやり直します。

仕上げ:紙貼りと目仕込み

タイルを並べ終えたら、「紙貼り」作業をしていきます。アートを板に接着する前に、タイルが動かないよう固定する為の作業です。紙貼りを終えたら、接着剤を塗った合板と貼り合わせます。


そしていよいよ最後の仕上げ、「目仕込み」作業です。タイルの流れに沿って手を動かし、丁寧に目地を込め、ある程度乾いたら余分な目地を拭き上げます。タイルの高さが違うため、拭き上げるのには大変手間がかかりました。しかし、立体感を出すために妥協できない作業なので、根気強くタイルを綺麗に仕上げます。いよいよ完成!どんな仕上がりになるのでしょうか?とっても楽しみです!

いよいよ完成、展示会場へ!

ゴッホの名画「糸杉と星の見える道」のモザイクアートが完成!3種類のタイルを使ったことで生み出された立体感・すべてハンドカットしたことにより現れたうねりや流れ・約45色のタイルを使い分けて綾なした独特な色使いが、ゴッホ絵画の魅力を表現しています。


「建築建材展2022」の会場では「糸杉と星の見える道」をオールハンドカットのモザイクアートのパネルと、ドットアートのパネルを並べて展示しました。ドットアートの左半分は8mm角、右半分は15mm角のタイルで作られています。同じモチーフでも、タイルの種類・大きさ・手法により、アートの印象が変わりますよね。

展示会で最も注目を集めたのは、やはりフルハンドのモザイクアート。実際に手で触れて、タイルのダイナミックな流れに感動されるお客さんがいらっしゃいました。嬉しいかぎりです。

まとめ

いかがでしたか?今回のモザイクアートでは、タイル選び・カット・配置、すべてにおいてこだわりが詰まっています。できあがった作品を壁に飾ると、まるで美術館に来たような気分になり、私たちも心躍りました。
この記事を読んで、モザイクアートやエクシィズに興味を持っていただけると幸甚です。

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