可能性は無限大!タイルの祭典「CERASTA2024」

2024年8月30(金)~31日(土)の2日間、大阪市中央公会堂にて、タイルの可能性を再発見するための祭典「CERASTA2024」が開催されました。

今回は、会場で行われたワークショップの様子と、イベント内で開催されたコンペティション「スワールドカップ」についてご紹介いたします。

ワークショップ「タイルディスカバリーツアー」

台風接近の影響で、開催が危ぶまれた「CERASTA2024」でしたが、予定通り2024年8月30日(金)~31日(土)開催、大盛況のうちに幕を閉じました。

初日はあいにくの雨模様でしたが、2日目の午後には天候も回復し、会場は一転、活気に満ち溢れていました。美しいタイル作品をはじめ、シンポジウムやセミナー、音楽ライブなどが行われ、来場者を魅了しました。

その中で、特に印象に残ったのは「タイルディスカバリーツアー」。プロの職人さんの指導のもと、タイルのカットや接着など、タイル施工の基礎を学ぶことができるワークショップです。


  • 1.墨出し

    建築現場における「下書き」にあたる工程で、墨壺を使用して、壁や床などに基準となる線や寸法を書き出します。

    現在では、高精度のレーザー墨出し器を使用して、墨出し作業を行うことが一般的になっています。

  • 2.バサ

    タイルをしっかりと固定するために、床面(地面)に下地モルタルを塗布して平滑な面を作ります

    床面に小さな穴や凹凸があると、タイルと接着剤の密着性が低下し、タイルが剥がれる原因となるため、下地モルタルでこれらの不陸を調整することが重要です。

  • 3.タイルカット

    タイル切断機を使用して、タイルをカットします。切断機の刃で、タイル表面に直線状の切り込み線をつけ、ハンドルを真下に押し込むことで、切れ込み線に沿ってタイルを割ります。

    簡単な作業のように見えますが、切り込みが浅いと、きれいに真っすぐカットできない、慣れとコツが必要な作業です。

  • 4.タイル貼り付け

    先ほどカットしたタイルを持って、貼り付けのブースへ。「櫛目ゴテ」を使用してタイルを貼り付けていきます。

    コテの角度に注意して、櫛目を付けながら接着剤を一定の厚さにならしていきます

  • 5.目地詰め

    最後は「目地詰め」の工程。今回は、絞り袋を使用して馬踏み目地に仕上げています。

    絞り袋から均一な厚さで目地材を押し出し、タイルの目地を埋め込んでいきます。目地材の硬さや絞り出す速度の調整が重要で、長年の経験と勘が求められます

プロの職人さんの手技を間近で見ることができ、タイル施工の奥深さを改めて実感できた「タイルディスカバリーツアー」。普段からタイルに携わっている私たちも、今回のワークショップで、新たな発見がたくさんありました。

コンペティション「スワールドカップ」

会場内の各種イベントに加え、開催されたコンペティション「スワールドカップ」。ベストスワールドを目指し、世界中から103脚のタイルチェアが集結しました。

弊社からは、4つのタイルチェアが大阪に出陣!弊社の「タイル加工技術」と「タイル愛」による、タイル文化を次世代へ繋ぐ「バトン」となる作品を制作しました


花鳥夢譚

伝統的な模様と、ウグイスのモザイクアートにより「日本の伝統」を表現。

古来から受け継がれてきたタイルの製造・加工技術を絶やすことなく、後世に継承していきたいという想いを込めて制作しました。


金継神奈川沖浪裏

弊社のオリジナル絵付け技法である「シルクスクリーン技法」を駆使し、葛飾北斎の富嶽三十六景を精密に再現。

金継ぎによって雷を表現し、荒ぶる高波に躍動感を加えました。側面には「 モノモザイク」の15角と竹割を使用。


Eco Revolution アカツキ

リサイクル率100%である「」と同原料を用いて制作。原料の特徴を活かして、プリミティブで力強い風合いのタイルチェアに仕上げました。


繋がる変化

窯業界・タイル業界が抱えるさまざま問題に、小さな変化を積み重ね「明るい未来に繋げていこう」というメッセージを込めて製作。

座面全体と、緻密に積み上げられた立方体には「カバラム」を、青・黄色・茶色の部分には「モルテノヴァ」、曲線部には「 カラー目地材」を使用して彩色しました。


今回のコンペを通して、弊社が培ってきた技術を結集し、4つのスツールを制作しました。それぞれ、タイルのテクスチャ、色・風合いなど多様な魅力を最大限に引き出すための「作り手こだわり」が詰まっています。

  • スワールドカップ 投票表(途中経過)

  • 来場者の投票により「ベストスワールド」を決めます

まとめ

盛況のうちに閉幕した「CERASTA2024」。大人から子供まで幅広い層が楽しめる、ワークショップや音楽イベントなど、タイルの魅力が凝縮された2日間となりました。

今回のイベントを通じて、タイルの可能性は無限大であることを改めて実感しました。今後も、タイル文化の継承・発展に貢献できるよう、更なる研鑽を積んでまいります。

タイル・石材に関するご質問や、サンプル依頼など、お気軽にエクシィズまでお問い合わせください。

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