タイルの豆知識

大判タイル

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大判タイルについて

大判タイルと言えば、少し前までは600〜800mmくらいでしたが、今や製造・プリント技術や施工技術などの向上により、3600×1500mmを超える、本物の質感そっくりな大判タイルの普及が進んでいます。地下鉄駅やショッピングモール、オフィスビルなど、様々な場所で使用される機会も増えてきています。今回は、そんな大判タイルの世界をご紹介をします。

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大判タイルの特徴

大判タイルは、近年の技術革新によって、デザイン性と汎用性を持った建材として注目されています。そんな大判タイルの特徴を見てみましょう。

デザイン性

少ない目地

目地が少ないため美観の向上や、空間の広がりを感じさせてくれます。

プリント技術向上

タイルに施す印刷技術の発展により、有機・無機材同様の素材感を醸し出しす事が可能になり、見た目には本物と変わらない質感で建築空間を作り出すことが可能に。

機能性

薄型化

ここ10年で、薄くしても必要な強度を確保できる製造技術が進歩し、3mm以下の大判タイルも製造できるレベルに達しました。

※実用には運搬や施工時の破損リスクを考慮し、厚さ3.5mm程度までが望ましい。

軽量化

軽くなったことにより、建物の躯体や下地にかかる負担が少なくなり、施工時に扱いやすくなりました。

耐火性、防カビ性、抗菌性

近年では、ハイブリット光触媒による抗ウイルス・抗菌機能を備えたタイルも登場。

メンテナンス性

低い吸水率

天然石よりも吸水率が低いため、汚れも付着しにくく、また付着した汚れも落としやすい。

高い耐摩耗性

タイル表面の擦り減りや削れが少なく、日光による色あせもないので劣化しにくい。

付着臭なし

臭いの除去が難しい原因の1つは内装材への臭いの付着で、無機質なタイルには臭いの付着がほぼない。

吸水率が低く、汚れが付きにくい。

なぜ裏面にガラスファイバーが必要なの?

基本的に厚さ3mm以下の大判タイルにはガラスファイバーシートが糊付けされています。それは輸送時などに破損するのを防ぐためで、その厚みは約0.5mmです。

世界の主な大判タイル製造メーカー

  • Grespania(スペイン)弊社輸入元

    天然素材から作られた「Coverlam」シリーズは、ラミネーション技術の進歩により厚み3.5mmを実現。サイズは最大1200×3600mm。

  • Laminam(イタリア)

    2001年、より薄く大きなタイルを製造することを目的に設立し、2004年に1000×3000mm、厚さ3mmの大判タイルを初めて製造。Laminamの開発した圧延プレスが他のメーカーでも器用され大判タイルの製造がヨーロッパに広まった。

  • Fiandre(イタリア)

    1961年イタリアのカステララーノ(モデナ近郊)で創業。1960年代に注目に値すると考えられていた200×200mmのタイルに業界として初めて着目し、50年以上研究開発を続け、現在は最大3000×1500mmまでのタイルを製造している。

  • Monalisa Tiles(中国)

    1992年、広東省佛山市に設立。2007年に油圧プレスによって900×1800mm、2016年には1200×3600mmの大判タイルが製造された。2019年になると36000トンプレスで中国最大サイズとなる3600×1600mmの超大判タイルの生産をスタートした。

  • La'Bobo(中国)

    2009年より鉱物資源の60%削減など、環境に優しい製品作りを念頭に独自の技術で1500×3000mm厚さは13mm、6mm、4.8mmの大判タイルを製造。また抗菌機能付きタイルの研究開発も進んでいる。

大判タイルの成形方法

大判タイルの成形方法は2種類あります。その違いについてご紹介します。

圧延ローラープレス

敷き詰めた原料に回転するローラーで1cm3あたり350kg(Grespaniaの場合)の圧をかけて成形する方法。Laminamが開発し、広まっていきました。

油圧プレス

垂直に圧がかかりプレスされる方法。Monalisa Tilesが開発し、中国全土に広まりました。イタリアのFiandreはサクミの油圧プレスを導入し、ヨーロッパでは珍しくこの成形方法を取り入れています。

まとめ

如何でしたか?大判タイルは、本物の天然石のような質感と優れたメンテナンス性で、商業施設やホテルなどのメンテナンスコストの削減にも繋がる、優れた建材です。是非、ご注目ください!

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