出展報告:MINO SOIL “Archaeology of Mino” @441(東京・神宮前)

PHOTO BY YURIKA KONO

2021年6月8日(火)~6月13日(日)、東京・渋谷区神宮前の441にて、MINO SOIL初のエキシビション「 “Archaeology of Mino” in Collaboration with Studio Mumbai」を開催しました。

陶磁産業の原点である土と鉱山をテーマに空間を構成した、挑戦的なエキシビションでした。今回は、その様子をご紹介いたします。

MINO SOILとは?

岐阜県美濃地方発祥の焼き物「美濃焼」は、芸術作品から日常の食卓で使われる食器、また建築建材のタイルなど、幅広い領域で活躍しています。その産業発展の根底にあるのは、美濃で採れる良質な粘土質の「土」です。

原点である美濃の土の可能性を、デザインを通じて発信するブランドが「MINO SOIL」です。美濃のつくり手と世界を繋げる役割を担い、残りわずかな資源をどう循環させていくかという、環境問題にも取り組んでいきます。

スタジオ・ムンバイとのコラボについて

スタジオ・ムンバイ代表
ビジョイ・ジェイン氏

彼らが作り出す空間は、人、生き物、環境全てに配慮された、素材そのものを存分に体現した建築となっています。今回、MINO SOILのクリエイティブ・ディレクターである、David Glaettli氏を通じてオファーしました。

最初に土があり、土が原点となって、様々な文化や産業を生み出し、人と自然との豊かな営みが、育まれていったというエキシビジョンのストーリーに深く共感してくださり、今回のコラボが実現しました。

“Archaeology of Mino” について

美濃で取れる様々な土、新たに開発しているリサイクルの土などを、原土のまま、原土を乾燥させたもの、そして焼成したものと、様々な形で展示しました。来場者の皆様には、「美濃の土」を実際に見ていただき、素材の存在感や力強さを、体感してもらいました。

  • 藻珪または砂婆と呼ばれる、6000万年前にできた風化花崗岩。ここから全ては始まりました。

  • 手びねり整形をした球体の表面に、蛙目(がいろめ)粘土を使用し、薪窯で一週間焼成。薪の灰が付着し、自然の釉薬となって独特な表情となっています。

  • 鉱山で約500万年前~1000万年前と言われる土の層から発見された炭化した木。この珪化木や木っ端を含む可塑性を持つ白粘土を木節粘土といいます。

エキシビションを終えて

緊急事態宣言の下、人数制限を設けた予約制での開催となりました。

どれだけのお客さんが来てくれるか、不安でいっぱいでしたが、突如大都会に現れた土の山やブロックに、表参道のオシャレさん達は興味津々。一日の来場者数は連日100人以上、土日はどの時間帯も予約満席という大盛況ぶりでした。

今後、MINO SOILでは素材そのものを感じられるような、製品開発に注力していきます。乞うご期待ください。

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