海外レポート:韓国の文化と歴史的建築物
コロナウイルスが落ち着いたことで、久しぶりの海外研修が実現。2023年9月、海外研修で「韓国」へ行って参りました。
今回は、韓国の文化と歴史を感じる建築物と、その建築様式についてご紹介いたします。韓国ならではの建築物の意匠性にご注目ください!
南大門(ナムデムン)
南大門は、御影石を積み上げた門と、木造二階建ての楼閣で構成されています。象徴的な屋根や楼閣は、朝鮮王朝時代の建築様式が反映されており、屋根に見られる独特の色合いは、伝統的な「丹青(タンチョン)」によるものです。
門をくぐる際、頭上に見える「龍」の天井絵にも、朝鮮王朝時代の様式が見られます。鮮やかな丹青による色合いが印象的です。
崇礼門(スンネムン)
「崇礼門」は、1398年に朝鮮王朝 初代王である太祖(テジョ)によって、朝鮮の首都 漢陽(ハニャン)を取り囲む城郭の正門として建立。
城郭に建設された門のうち、最も南側に位置することから「南大門」と呼ばれ、1962年には韓国最古の城門として「国宝第1号」に指定。ソウルのランドマークの一つとして、親しまれています。
北村(プクチョン)
北村は、朝鮮王朝から続く伝統的家屋である韓屋(ハノク)が密集する居住地域です。600年以上の歴史を持つこのエリアには、民家のみならず、ギャラリーやアトリエ、ゲストハウスなどの宿泊施設、飲食店も建ち並びます。
朝鮮時代には、この場所で王族や貴族階級の人々が生活しており、その名残から、今も格式が高い家々が軒を連ねます。
韓国で見た「外壁へのこだわり」
北村を散策するなかで、日本では見られない「意匠目地」を見かけました。これらの目地は、おそらく以下のような工程で施工されています。
石材やレンガを施工したのち、型を当てて目地込みのようにセメントを塗り込みます。余分のセメント剤をスポンジなどで拭き取り、型を外して完成。
日本の壁塗り様式である「なまこ壁」のような、手間のかかった珍しい外壁に、建物へのこだわりと意匠性を感じます。
青瓦台(チョンワデ)
ここは、過去に韓国の大統領府として使用されていた場所です。大統領府本館は、青色の瓦をはじめ、韓国の伝統色である「丹青」の青色を基調とした色彩が印象的。
市民公園となった青瓦台は、イベント会場や広大な敷地を活用した散歩コースとして、観光客のみならず地元の方にも愛されるスポットとなっています。
本館から散歩コースに沿って、大統領官邸へ。緩やかな坂を上って行くと、大きな門が出迎えてくれます。官邸は、巨大な韓屋と大きな庭で構成されています。瓦屋根の丹青による彩りと敷地内の植物によって、深呼吸したくなるような解放感を感じます。
青瓦台(チョンワデ)
1937年3月に建設、1948年の大韓民国の成立時から、景武台(キョンムデ)という名称で官邸・公邸として使用されていました。
2022年、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が大統領府を龍山区の国防部庁舎に移転。同年5月10日、青瓦台は市民公園として解放されました。
まとめ
いかがでしたか?今回は、韓国の文化と歴史を感じる建築物についてご紹介いたしました。外国の文化や歴史を知ることで、見識が広がるとともに、日本の住みやすさを改めて感じます。
次回は、研修中に見かけた韓国の街並みをご紹介いたいします。楽しみにお待ちください!
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