タイル製作レポート:小泉小学校様(その1:モザイクアート / シルエットタイル / 絵タイル)

弊社は、国内有数のタイル産地である多治見市で、タイル商社・メーカーとして25年以上営業させていただいております。中でもオーダータイルやモザイクタイル、タイルアートの製作は弊社の得意分野で、これまでに個人邸から公共施設・商業施設まで、数多くの案件を手掛けてきました。

しかし、この記事をご覧いただいている方の中には、「タイルアートって何?どんなもの?」という方や、「タイルアートは見た事あるけど、どうやって作っているんだろう?」という方もいらっしゃるかも知れません。

そこで今回は、実際の案件を見ながら、複数回にわたって、タイルアートの製作現場をレポートしたいと思います。

小学校の新しい校舎を彩るタイルアートたち

今回の取り上げるのは、地元・多治見市立小泉小学校様の新築工事案件。陶器の街・多治見らしい、様々なタイルで彩られた校舎になる予定です。完成は3月中旬。6年生の卒業式までに、素敵な校舎をお披露目することを目指しています。

弊社でも、このプロジェクトに対して多くのタイル製作のご依頼をいただいております。プロジェクトは終盤を迎え、社内もバタバタと慌ただしくなってきました!

くまのシルエットタイル

今回の案件では、この小学校の卒業生でもある絵本作家・グラフィックデザイナーの「あだち なみ」さんに、デザインを手掛けていただきました。彼女の絵本のモチーフとして多く登場するくまのキャラクターを、校舎の至る所に散りばめます。

くまのシルエットを模った、可愛らしいタイルの製作風景です。


まずは、焼いていないタイルの生素地を、型に沿ってざっくりとカットします。焼成後の収縮率を考慮して、型を大きめにするのがポイント。

壊れやすいタイルの生素地を、慎重に少しずつ「くま」の形にカットしていきます。今回は、柔らかい印象になるように、角を丸く仕上げます。

形が完成したら、施釉工程です。このタイルは、タイル側面(コバ)が見えるように施工されるため、コバまでしっかりと施釉します。

施釉が終わったら、1200℃で焼成。色とりどりな、可愛いくまのタイルの完成です。

中庭を取り囲むドットアートタイル

次に取り掛かるのは、校舎の中心に配置された中庭の四面を彩るドットアート。今後、レクリエーションスペースとして、たくさんの生徒さんたちが目にすることになる、校舎のハイライトです。ここには、あだちなみさんの絵本「くまのがっこう」キャラクターのジャッキー達も登場予定です。

※絵本「くまのがっこう」:【作】あいはらひろゆき / 【絵】あだちなみ / ©BANDAI


デザイナーさんからいただいた絵を元に、モザイクタイルの割付図を作成します。

ドットアートに使用するのは、10mm角のモザイクタイル。割付図を見ながら、貼り盤の上にタイルを並べていきます。絵があるとはいえ、手早く、美しいモザイクアートに仕上げるのは、職人の勘やセンスに頼るところも大きい作業。

今回は、地元の小学校の案件ということもあり、お子さんがこの小学校の生徒というスタッフの方もいらっしゃいます。これは腕が鳴りますね!

続々とタイルシートが完成していきます。今回のドットアートは、四面の全長が約50m。施工した時に全体が美しく見えるか?何度やっても、やはり出来栄えは気になってしまいます。

おや?いるはずのところに、くまが見当たりませんが... どういうことでしょうか?その理由は、次回の記事で明らかになります!

貼り盤に並べ終えたモザイクタイルは、施工に適した300×300mmに分割し、表紙貼り(おもてかみばり)加工を施します。大量のシートになりますので、施工時に混乱しないように、シート番号を付けて現場に納品します。

生徒が描いた絵をタイルに

更に、小学校の生徒さんたちが描いた絵を使って、100mm角の絵タイルを製作します。生徒さんたちの小学生時代の思い出が詰まったタイル。これから何十年と残るものですから、素敵なタイルに仕上げたいところです。


まずは、シルクスクリーン印刷で、焼いていないタイルの生素地に撥水インクを印刷していきます。

次は施釉。釉薬をたっぷり乗せると、凹凸感のある美しい絵タイルに仕上がりますが、乗せすぎると焼成時に釉薬が剥がれてしまいます。絶妙な施釉量は、失敗を繰り返しながら身に着けていきます。

  • この施釉タイルは、焼成後に右のような色になります。

施釉が終わったら、社内の焼成窯で焼き上げて完成。

まとめ

いかがでしたか?今回の案件では、多種多様なタイルアートが用いられており、今回紹介した以外にも、多彩な特注タイルを製作しております。

次回は、こだわりの詰まった大型サイズの絵タイルや、陶文字の製作風景をご紹介いたします。

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